【1月29日(月)】

 今日は、5年1組で道徳科の授業をさせていただきました。

 先日の5年2組の学習の様子も一緒にご紹介させていただきます。

 今回は、「相互理解,寛容」の学習でした。「銀のしょく台」というお話を使って、「広い心をもつ意味は?」ということをテーマに話し合いました。ご存知の方も多いと思いますが、教材である「銀のしょく台」は、ヴィクトル・ユーゴーによって出版されたフランスの歴史小説「レ・ミゼラブル」の一節です。

 一切れのパンを盗んだことで19年間投獄されていたジャン・バルジャンは、ミリエル司教の教会で温かい食事と寝床を与えてもらいました。しかし、ジャンはその晩、銀の食器を盗んで逃げてしまうのです。翌日警察に捕まえられ、連れ戻されたジャンでしたが、ミリエル司教は「それはあげたものだ。」と言い、さらに銀の燭台(しょくだい)も持って行くようにと差し出す、というお話です。

 ジャンの思いを中心に話し合いましたが、最後に「ミリエル司教がとった行動には、どんな意味があるのか。」ということをもとに、「広い心」の意味を話し合いました。子供たちは、「ミリエル司教はジャンを許して、とても優しく心の広い人だと思う。ジャンは自分の情けなさに気づいた。」「ミリエル司教の広い心によって、ジャンはいかに自分が悪いことをしたのか、わかったと思う。」「広い心は、人を良い心に変えてしまうのではないか。」などの考えが出ました。

 自己の振り返りでは、「私は大切なものを壊された時、許せませんでした。今になっては、どうしてあんなに怒ったのかわかりません。これからは許すことができるようにしたいと思いました。」「ほんの少しのことで怒ったり、少し嫌味な感じになってしまっていました。広い心になるのは難しいです。」「私は、司教のように広い心をもてる人になりたいです。広い心はめぐりめぐって自分に返ってくる、支え合うことだと分かりました。」等がありました。

 最後に、私自信が相手を許せなかった体験と、許したことにより相手が変わった体験を話し、相田みつを氏の詩「セトモノ」を紹介して終わりました。この「セトモノ」という詩は道徳科の学習でよく使われるものです。ぜひ、読んでみてください。

 子供たちの正直な思いやよりよくなりたいという素直な心に接した2時間は、とても楽しく幸せな時間でした。