学校だより

学力・学習状況調査結果から

1学期に実施した埼玉県学力・学習状況調査(4~6年生)と全国学力・学習状況調査(6年生)の結果が返却されましたので、本校児童の学力等の状況についてお伝えします。

【埼玉県学力・学習状況調査(4~6年生)結果】 
 (4-C → 4-B → 4-A → 5-C → 5-B → 5-A…)

  国語 算数
4年生 学力のレベル 県平均を下回っている 県平均と同等である
5年生 学力のレベル 県平均を下回っている 県平均を下回っている
学力の伸び 県の伸びを下回っている 県の伸びを下回っている
6年生 学力のレベル 県平均を下回っている 県平均を下回っている
学力の伸び 県の伸びと同等である 県の伸びを下回っている

【4年生】(〇よかった点・▲課題となる点)
国語
〇言葉の特徴や使い方の出題において、熟語を正しく読み、音読みか訓読みかを選択することができた。
▲言葉の特徴や使い方の出題において、文中の主語・述語を選択することができなかった。
算数
〇測定の出題において、短い方の道のりを選び、その理由を説明することができた。
▲測定の出題において、地図を見て道のりと距離をそれぞれ求めることができなかった。
質問調査
〇「難しいことでも失敗をおそれないで挑戦していますか」「相手の気持ちを考え、優しい言葉遣いができますか」「勉強していてわからないところがあったら、先生に聞く」について、肯定的な回答が県平均よりも多い。
▲「勉強するときは、参考書や事典などがすぐ使えるように準備しておく」について、肯定的な回答が県平均よりも少ない。

【5年生】
国語
〇話すこと・聞くこと、書くことの出題において、友達の意見を取り入れることで発表にどのような効果があるかを入力することができた。
▲言葉の特徴や使い方の出題において、文の主語と述語を抜き出して入力することができなかった。
算数
〇数と計算の出題において、人口の合計などを計算し、四捨五入して、概数にすることができた。
▲数と計算の出題において、( )を使った計算をすることができなかった。
質問調査
〇「勉強をするときは、内容を自分の知っている言葉で理解するようにする」「今住んでいる県や市町村の歴史や自然に関心をもっていますか」「勉強していてわからないところがあったら、先生に聞く」について、肯定的な回答が県平均よりも多い。
▲「勉強しているとき、たまに止まって、一度やったところを見直す」について、肯定的な回答が県平均よりも少ない。

【6年生】
国語
〇読むことの出題において、物語中の出来事に対しての考え方を読み取り、設問文に当てはまる適切な言葉を抜き出して入力することができた。
▲情報の扱い方、我が国の言語文化の出題において、辞書の使い方として適切になるように語を選択することができなかった。
算数
〇変化と関係の出題において、単位量当たりの大きさを比べて、適切なものを選ぶことができた。
▲数と計算の出題において、異なる分母の分数の加法の式で、通分するときの乗数を答えることができなかった。
質問調査
〇「勉強するときは、参考書や事典などがすぐ使えるように準備しておく」「将来の夢や目標をもっていますか」「名前を呼ばれたら「はい」と返事をすることができますか」について、肯定的な回答が県平均よりも多い。
▲「勉強でわからないところがあったら、勉強のやり方をいろいろ変えてみる」の回答が県平均よりも多い。

【全国学力・学習状況調査(6年生)結果】

  国語 算数 理科
中央小学校 全国平均を下回っている 全国平均を下回っている 全国平均を下回っている
埼玉県平均 68 58 58
全国平均 66.8 58.0 57.1

国語(〇よかった点・▲課題となる点)
〇話すこと・聞くことの出題において、話し手の考えと比較しながら、自分の考えをまとめることができた。
▲言葉の特徴や使い方に関する事項の出題において、学年別漢字配当表に示されている漢字を文の中で正しく使うことができなかった。
算数
〇図形の出題において、基本図形に分割することができる図形の面積の求め方を、式や言葉を用いて記述することができた。
▲数と計算の出題において、異分母の分数の加法の計算をすることができなかった。
理科
〇「粒子」を柱とする領域の出題において、水が氷に変わる温度を根拠に、オホーツク海の氷の面積が減少した理由を予想し、表現することができた。
▲「生命」を柱とする領域の出題において、ヘチマの花のつくりや受粉についての知識が身に付いていなかった。
質問調査
〇「学校に行くのは楽しいと思いますか」「あなたは自分がPC・タブレットなどのICT機器を使って情報を整理する(図、表、グラフ、思考ツールなどを使ってまとめる)ことができると思いますか」「先生は、あなたのよいところを認めてくれていると思いますか」について、肯定的な回答が全国平均よりも多い。
▲「学校の授業時間以外に、普段(月曜日から金曜日)、1日当たりどれくらいの時間、勉強をしますか」「土曜日や日曜日など学校が休みの日に、1日当たりどれくらいの時間、勉強をしますか」について、「30分より少ない」「全くしない」の回答が全国平均より多い。

埼玉県学力・学習状況調査において、「学力のレベル」は4年生算数以外、県平均を下回っています。しかしながら、「学力の伸び」を見ると、児童は少しずつ着実に学力を身に付けていることがわかります。
本校では、夏休み期間中に教職員全体で調査結果の分析を行いました。「わからないところがあったら、先生に聞く」ことのできる児童が多いので、授業中、児童から質問があったときに、全体で学習への理解を深める機会として指導してまいります。

 

体育館トイレ改修終了

7月から行っていた体育館トイレの改修工事が終了しました。これまで和式だったトイレが洋式化されました。

体育館入り口には、新たに多目的トイレも追加され、おむつ交換台やベビーチェアも設置されています。

体育館は、災害時の避難場所となっていますので、入り口にはスロープも設置されました。

学びの瞬間・成長の場面

夏休みが終わり、子供たちの明るく元気な声が学校に戻ってきました。

この夏休み、子供たちは、学校ではできない体験や週末だけではできない体験をたくさんしながら過ごしたことと思います。そのなかで、保護者の皆様には、まさに学びの瞬間に立ち会った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

例えば、公園での練習に寄り添い、逆上がりができた瞬間、自転車に乗ることができるようになった瞬間などがあるのではないでしょうか。また、子供だけで祖父母の家に泊まりに行き、帰ってきたときの自信に満ちた表情、外出先で予期せぬトラブルがあったものの、それを切り抜け帰ってきたときに見せた安堵の表情などがあったのではないでしょうか。それらは、子供たちにとって大きな成長の場面だと思いますし、親としても子供の成長に喜びを感じる場面だと思います。こうしたたくさんの経験を重ね充実した夏休みが、始業式の子供たちのやる気に満ちた表情に表れていたのだと思います。

学校でも、日々の学びのなかで、そうした瞬間に立ち会うことがあります。例えば、算数の計算がすらすらと解けるようになる瞬間です。計算の仕方が分からず難しい顔をしていた児童が、ちょっとしたアドバイスで計算のポイントが分かり、なぜ困っていたのだろうというくらい自信をもって解いている姿を見ることは、教師としてとても嬉しいことです。また、学級活動で、どんな取り組みをするか話し合いが滞っていたときに、ちょっとしたアドバイスで話し合いの視点が定まり、子供たちがアイディアをどんどん発言しながら生き生きと実行に移す姿を見るととても誇らしく思います。

2学期は、運動会や音楽会など、子供たちが楽しみにしている大きな行事が続きます。子供たちの学びの瞬間を増やし、大きく成長することができるよう支援してまいります。2学期もどうぞよろしくお願いいたします。

 

「中央小学校」新設について

所沢市内の児童生徒数は、昭和59年度の42,958人をピークに減少しつづけ、平成17年度には、26,058人となっていました。並木東小は児童数189人で市内最少、中新井小は275人で並木東小に次ぐ少人数でした。

こうした少子化の流れのなか、並木東小と中新井小が統合し、中央小学校が新設されました。

新設に伴い、広く校名募集を行ったところ、268通(120種類)もの応募があり、それらの中から校名選定委員会が候補を7つに絞り、さらに両校の児童、保護者にアンケートを実施しています。その結果を踏まえ、教育委員会と市議会の審議を経て、新設校の校名は「中央小学校」に決定しました。所沢市では、和田小以来11年ぶりとなる新設校でした。

中央小開校に向けて、校舎が一部増築され、また、給食室完成による自校給食がスタートしました。

 

(中央小として初めての運動会の様子)

変わるもの(易)と変わらないもの(不易)

教育において、変わるものと変わらないものを区別することは重要です。社会や技術は常に変化しますが、教育の基盤となる基礎的な知識・技能、価値観や倫理観は普遍的なものです。変わるものに対応しつつ、変わらないものを大切にすることが、持続可能な教育のあり方につながります。

例えば、読み書き・計算といった基礎基本を身につけること、誠実さ・思いやりなどの豊かな人間性を身につけることは、時代が変わっても重要です。

一方、教育方法や学習内容は、変化しています。本校では、個別最適な学び、協働的な学びの実現を推進しています。先日、民生委員・児童委員の皆様に授業を参観していただきましたが、ご自身が子供の頃と比べ、授業の仕方が大きく変わっていると話されていました。児童が黙々とタブレット端末を操作したり、黒板を見ずに個人やグループで学習を進めたりしている学級を見ながら、学級がまとまっていないようでまとまっていると表現されていました。

話は変わりますが、昨年度、本校PTAは、活動の見直しをなされました。共働きの世帯が増加するなかで、子供たちの学習環境や学習支援の充実といった保護者としての思いは変わらず、できる人ができる時にできることを行うという視点で、無理なく参加できる柔軟な体制を実現されました。学校としても、少しでも保護者の皆様の負担軽減につながればと、会費の口座振替に協力いたしました。口座振替に変更したPTAの多くが、会員数を大きく減らすなか、本校の会員数がこれまでと変わらなかったことは、保護者の皆様のPTA活動は子供たちのためにという気持ちが表れていると感じます。

学校も同じく、教員は子供たちのために指導にあたっています。これまで行われてきた教育活動には意味があり、どれも子供たちの成長につながります。一方で、教員の勤務実態はブラックと言われ、文部科学省からこれまでの働き方を見直すよう方針が示されています。本校PTAのように、本校も、子供たちの学力の向上、豊かな人間性の育成といった教員としての視点を重視し、教育活動の見直しを行っていきます。

今後も保護者や地域の皆様からのご意見を大切にしながら、変わるべきところと守るべきものとのバランスを取りつつ、社会の変化に柔軟に対応していきます。見直しにあたり、ご不便をおかけすることもあるかと思いますが、なにとぞご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

校歌にこめられた思い

中央小学校校歌

1 緑がかおる 武蔵野の
  光満ちてる 学び舎で
  みんな手をとり 輪になって
  希望に輝く 中央小学校

2 秩父の山を あおぎ見て
  風もさやかな 校庭で
  みんな元気に たくましく
  明日に輝く 中央小学校

3 初めて飛んだ 飛行機の
  夢をはぐくむ 所沢
  みんな一緒に はばたいて
  未来に輝く 中央小学校

本校校歌は、開校2年目の平成20年2月23日に制定されました。
作詞者は、現在、学校応援団として児童の見守りをしてくださっている方です。
自宅脇が通学路に面しており、朝夕に子供たちの元気な声を聞くたびに、子供たちが中央小学校を根っこに大きく未来に羽ばたいてほしいと思い、その願いをこめて詩を作ってくださいました。

 

校庭北側の記念碑には、中新井小・並木東小時代の校歌が刻まれています。

心のピラミッド・心のエネルギー

5月から6月にかけて、「なんとなく、やる気が出ない」「朝、登校するのがつらい」という心身の不調が現れることがあります。よく、5月病、6月病などと呼ばれます。特に6月は、新しい環境にだいぶ慣れてきたものの、人間関係が思うように築けず、なんとなく気分が沈み、心に疲れを感じる児童が見られる時期でもあります。

心のエネルギーが落ちている時は、「無理をしない」「一人で抱え込まない」ことが大切と言われます。また、回復するための方法として、「楽しみにしていることを考えること」「軽く体を動かすこと」などが挙げられます。

今月、本校では、「子どもまつり」を実施します。児童が自分たちのアイディアでお店を出すことのできる児童が楽しみにしている縦割り活動です。全ての児童が、楽しい活動や友達・下級生から認められる経験を通して安心感を高め、心にエネルギーをたくさん蓄えてほしいと思います。

ご家庭でも、お子様との会話を通してお子様への温かい思いを伝え、お子様の心にエネルギーを注いでいただければと思います。

なお、本校では、月に1回、スクールカウンセラーが勤務しています。お子様のことやお子様との向き合い方など、相談したいことがありましたら、教頭までご連絡ください。

【スクールカウンセラー勤務日】
6/5・7/24・8/27・9/11・10/9・11/12・12/4・1/15・2/12・3/12

 

航空写真撮影

5月26日(月)に、開校20周年を記念して航空写真撮影を行いました。
児童にデザインを募集したところ、6年生児童が描いたチュオろんのイラストが選ばれました。
児童は、それぞれ色画用紙を持って、ラインカーで描かれた線の上に立ちました。12時過ぎに上空にセスナが現れると、児童は頭の上に色画用紙を掲げて、パシャリ。みんなで、笑顔のチュオろんを完成させました。
当日は、保護者や地域の方々にも参加いただき、ありがとうございました。思い出に残る一日となりました。

 

教室では、クラス写真の撮影も行いました。

言葉の力

まだ教師になったばかりの頃、職員室で、教室の後ろに掲示する作品に朱書きでコメントを書いていると、その内容を見た先輩教師がこんな指導をしてくれました。
「コメントを書くのに悩んでそうだね。各学年の教室を回ってくるといいよ… 」
私は全く悩んでいなかったのですが、先輩教師に言われたので、仕方なく各教室を回ることにしました。
最初の2~3教室は、ただコメントを読むだけでしたが、いろんな教室を回っていくにつれて、各学級の先生方のコメントの仕方の違いに気がつき始めました。児童の表現をほめる言葉、ワークシートにまとめる過程の努力を認める言葉、〇〇さんならもっと書けるはずと励ます言葉、大きな花丸やイラスト入りの言葉もありました。こうしたコメントを読んでいるうちに、なんだか自分もほめられているように感じて教室を回ることが楽しくなりました。そして、職員室で自分が書いていたコメントは、児童の一部分しかとらえていなかったことに気づき、先輩教師の言葉の意味が分かって恥ずかしくなりました。
教師として児童の活動を共感的にとらえた朱書きのコメントは、児童の次の活動への原動力につなげるようにしているということを知らされました。

また、あるとき、児童が自分たちで決めた学級のルールを守らないことを叱っていたところ、たまたま廊下を通りかかって、その様子を目にした別の先輩教師から、「児童は、教師の言葉や表情に敏感だから、『温』『厳』『響』『美』の言葉を大切にしたほうがいいよ… 」と声をかけられました。温かな言葉は、児童の心を支えます。厳しい言葉は、乗り越える力を与えます。響く言葉は、情緒を豊かにします。美しい言葉は、児童の動きを活き活きさせます。「そして、厳しい言葉を言うときは、特に気をつけないといけない。厳しいだけでは児童は育たない。『厳にして慈』の気持ちで接しないと。言葉のバランスは、まさに教師の力量にかかっているんだよ… 」

新年度が始まって1か月が経ちました。児童の様子を見ていると、新しい学級の雰囲気にも慣れてきたようです。教師と児童の人間関係もでき始め、授業も軌道に乗ってきたように感じます。今年度、本校の学校課題研究は、「学ぶ楽しさ、できる嬉しさが輝く中央小~自分の思いや考えをもち、相手に伝わる言葉で表現できる児童の育成~」です。月末には、学校公開を実施いたしますので、教師も児童も言葉や表現を大切にした授業をご参観ください。

 

校章について

未来を担う中央小学校の子供たちが、所沢に住む地域の方々、家族、友達、先生の輪に温かく見守られながら、のびのびと成長してほしいという願いが込められて作成されました。
中央小を囲んでいる円は、所沢の頭文字「所」をひらがなの「ところ」で表し、中央小の周りに所沢市の木である「イチョウ」の葉が描かれています。
中央小学校という学校名は、全国各地にありますが、「ところ」と「イチョウ」の葉を入れることで、学校の所在地が所沢であることを表しています。

平成18年4月1日、本校は開校しました。開校後まもなく、校歌・校章選定委員会が組織され、校歌の歌詞や校章のデザインについて、児童・保護者・地域・教職員等、本校に関わりのある方々を対象に募集されました。
当時の資料には、「今後の長い歴史を積み重ねてく中央小学校が、それぞれの時代の児童や保護者・地域の方々に愛される校章を選定する」とあり、参考として、市内各小学校や他県にある中央小学校の校章デザインが残されています。

 

ご入学、ご進級おめでとうございます

校庭には、満開の桜や学校応援団花壇班の方々が植えてくださった色とりどりのチューリップが美しく咲き誇っています。
保護者、地域の皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。
昨年度より引き続き、校長を務めます御菩薩池 好行です。保護者や地域の皆様に愛され、美しい花々に囲まれた中央小学校で、校長として2年目を迎えることができ、大変光栄です。今年度も教職員一同、力を合わせて教育活動を推進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

本日は、46名の児童が入学し、全校302名で新年度がスタートいたしました。この日のために、新6年生が準備登校を行い、体育館の椅子並べや教室の飾りつけなど、新1年生を迎える準備をしてくれました。最上級生としての頼もしさを感じています。
そして、本日は、その他の学年の児童にとっても、新しい仲間、新しい担任との出会いの日となりました。児童が一日も早く新たな環境に慣れ、多くの仲間と関わりながら充実した学校生活を過ごせるよう支援してまいります。

今年度の大きな取組として、月曜日を1年生は4時間授業、2~6年生は5時間授業にしました。また、毎日の清掃の時間を確保しながら、最終下校時刻を15時50分にするなど、日課表を変更しております。そして、4年生から段階的に、担任が学級をまたいで特定の教科指導を行う、いわゆる教科担任制を取り入れます。4年生は学年間で、5・6年生は高学年間で授業を交換するなど、より多くの教員が児童に関わりながら指導してまいります。そのため、教室配置について、4年生を1階、5・6年生を4階に変更しています。
さらに、今年度から、本校は学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)を導入します。これまで培ってきた保護者、地域の皆様との連携をさらに深化・発展させ、児童が地域に見守られるだけでなく、教育活動を通して児童が地域のことをよく知る学校を目指してまいります。

令和7年度も、保護者、地域の皆様のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

新しい自分と出会う

宮崎駿作品の「魔女の宅急便」は、ご存知のとおり、魔女の見習いキキが、修行として唯一使える「ほうきで空を飛ぶ魔法」を使い、家族から離れた場所で宅配の仕事をするお話です。様々な出会いや出来事の中で自信を失い、魔法が使えなくなって空を飛べなくなりますが、いろいろな人に支えられて再び飛べるようになります。

ほうきで空を飛べなくなり、すっかり自信を失っている彼女が、再び大空を思いのままに飛べるようになったのはなぜでしょうか?

それは、「もう飛べない」と思い込んでいた自分にさよならをして、「トンボを助けたい」だから「絶対に飛べるんだ」と信じる新しい自分へと成長したからだと、広島大学名誉教授の町田宗凰氏は言っています。

人が成長するためには、それまでの自分から新しい自分に変わる必要があります。トラブルがあれば落ち込んでしまうのは当然ですが、キキのように目標に向かって新しい気持ちで進んでいくことは、自分を成長させるために大切なことであると思います。そして、周りには、新しい気持ちで進んでいこうとする自分を温かく見守り、時に励まし、成長を支えてくくれる存在があることに気づくよい機会でもあります。

いよいよ3月となり、年度末を迎えました。そして、4月には、新しい学年がスタートします。「竹は、節があるから成長できる」と言われるように、3月から4月は、子供たちにとって大きな節目となります。学校では、各学年での学習や生活のまとめをしっかりと行うとともに、新学年に向かうにあたり、児童が新しい気持ちでスタートができるよう支援してまいります。

今年度も、中央小学校はたくさんの方々に大変お世話になりました。保護者、学校応援団、地域の皆様をはじめ、本校の教育活動を支え、潤いを与えてくださったすべての皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。令和7年度もどうぞよろしくお願いいたします。

 

令和7年度の取組

〇日課表について
これまで、月・木曜日と火・水・金曜日で時程が異なっていましたが、新年度は時程を統一し、最終下校時刻を5校時は14時55分、6校時は15時50分といたします。また、毎日、清掃を行います。
インフルエンザによる学級閉鎖等に備え、多めに設定していた年間授業時数を見直し、月曜日を1年生は4時間、2~6年生は5時間授業といたします。2年生は毎日が5時間授業となります。

〇個人面談について
保護者の皆様と直接お話しできる大切な機会として、家庭訪問から年2回の個人面談に変更いたします。
5月の個人面談では、新担任が、お子様の家庭での様子や学校生活への心配等をお伺いしたいと考えております。
また、9月の個人面談では、1学期の通知票に文章で記載していた学習や学校生活の様子等をお伝えいたします。

〇卒業アルバムについて
卒業アルバムについて、各学級での写真撮影、各行事やクラスページの写真選びなど、児童がより主体的に制作に関わるよう見直します。写真ページ制作に係る児童の活動の充実に伴い、文集ページを作成いたしません。

〇学校図書館システムの導入について
保護者・地域の皆様のご協力により、学校図書館システムの導入が着実に進んでいます。新年度、各学級でオリエンテーションを実施し、バーコードによる貸出がスタートする予定です。

学校評価

 学校評価は、学校の教育目標やそれに基づく教育活動、子供たちの状況について評価し、今後の学校運営の改善 に役立てていくものです。2学期に保護者の皆様に依頼いたしました学校評価について、230名の回答をいただきました。その結果の概要を下記のとおりお伝えします。

 「⑴学校は、わかりやすい授業を行っている。」「⑶学校は、安全できれいな学校づくりに努めている。」「学校は、教育活動について、わかりやすく情報を発信している。」について、9割を越える肯定的な回答をいただきました。

 一方で、「⑵学校は、いじめ防止や非行防止に努め、指導を行っている。」について、「わからない」の回答が2割ありました。今後は、学校だよりや学校公開日等で、本校のいじめ防止や非行防止の取組を紹介し、保護者の皆様に知っていただくことで、お子様を安心して通わせることのできる学校を目指してまいります。

 また、自由記述の項目でいただいたご意見の中からいくつか紹介するとともに、現時点での学校の考えをお伝えします。

 

ご意見
一年に一回の遠足がいつも航空公園なのがかわいそうだと思った。
 行き先について、3年生以上は社会科見学等を実施していることから、実施の学年や弁当の持参などを含めて見直します。

〇荷物の重さに配慮いただけると助かります。
 学年ごとに教科数が違うため、学校に置いておく教科書や持ち物は各学年で決定しています。教室の限られた置き場所も考慮しながら、児童がなるべく無理のない登下校ができるよう検討いたします。

〇給食の牛乳パックでの直飲みについて、行儀が悪いので、止めていただきたい。
 ストローレス牛乳パックは、環境に配慮した本市の施策の一つであることをご理解ください。直飲みでは飲みづらいという児童には、ストローを渡しています。また、お子様にコップを持たせていただいて差し支えありません。

〇職場がシフト制のため、保護者参加の行事がもう少し早めに予定が出ると助かります。
 仕事等を調整して行事に参加してくださりありがとうございます。計画が決定次第、できる限り早くお知らせできるよう努めます。

 他にもたくさんの貴重なご意見をいただきました。個々の学級や教職員に関わる内容については、個別に対応させていただきます。今後も検討を重ねて、よりよい学校運営を目指してまいります。

新たな一歩

令和7年がスタートしました。今年もどうぞよろしくお願いします。お正月には、子供たちは、気持ちも新たに今年の目標を立てたのではないでしょうか。

さて、令和7年は、中央小学校にとって節目の年です。中新井小学校(昭和50年開校)と並木東小学校(昭和59年開校)が統合し、平成18年に新たに中央小学校となってから20年となります。この記念すべき令和7年を、子供たちのアイディアと保護者・地域の皆様からご意見等をいただきながら、子供たちにとって思い出に残る一年にしていきたいと思います。

また、地域とともにある学校を目指し、コミュニティ・スクールの4月設置に向けて準備を進めてまいります。教育課程に地域の声を積極的に生かし、地域と一体となって特色ある学校づくりを推進していきます。併せて、教師が子供たちに向き合う時間を確保するための業務改善を行っていきます。文部科学省が示す「教員の業務だが、負担軽減が可能な業務」について、学校行事や成績処理等の見直しを図ってまいります。

保護者・地域の皆様には、今年もご理解とご協力を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。

 

令和7年中央小学校の漢字

2学期末に児童から募集した令和7年の漢字が「輝(キ・かがや‐く)」に決定しました。「軍」には、「周囲を丸く取り囲む」という意味があり、これに「火」を合わせ、「明るい光を周囲に広げている」様子を表しています。
光が四方へ広がる「輝」を合言葉に、子供も職員もみんなで力を合わせて素敵な中央小学校にしていきたいと思います。

 

福寿草

本校では、福寿草の皆さんが、玄関、廊下、トイレ前など、さまざまな場所に四季の花を飾ってくださっています。そして、それらの花々には名前が添えられ、児童の「この素敵なお花の名前が知りたい!」という興味・関心にも応える工夫がされています。

また、6年生が社会科で室町文化を学ぶときには、福寿草の皆さんが生け花体験を実施してくださいました。体験に使用した花は、ご自身や近所の方々が庭で大切に育てている花を分けてくださったものだそうです。大変ありがたいことです。

学校応援団や地域の皆さんにご支援をいただきながら、児童の豊かな心を育てる教育を推進しています。

ほめ言葉

皆さんには、誰かから声をかけられた思い出に残るほめ言葉がありますか? 親や友人、職場の方からの言葉もあるでしょう。それはどういう言葉で、なぜその言葉は、これまでにかけられたたくさんのほめ言葉の中で、皆さんの記憶に残っているのでしょう。

ほめ言葉には、大きく2種類あると言われます。一つは、「がんばったね。」「字がきれいですね。」などで、「あなた(YOU)は〜。」という相手を称賛するものです。こういった称賛を受けることで嫌な気持ちになる人はいないと思います。しかし、一方でこのような称賛は、それ自体が評価ととらえられてしまう可能性があります。周りの人からほめられて嫌な気持ちはしないけれど、自分では「それほどでもない」、「実はもう少し上を目指していた」という経験もあるのではないでしょうか。

もう一つは、「あなたががんばるのを見ていると、やる気が出てくるよ。」「しっかり練習していたから、今日の発表は安心して見ていられたよ。」などで、「私(I)は〜。」という自分に与えた影響を表す言葉です。このような言葉でほめられたときには、自分の心にストンと落ちることが多いと思います。ほめてくれた人がそう思っていることなので、否定のしようがありません。そして、「YOU」の立場でなく、「I」の立場で言われるとうれしいものです。

皆さんの思い出に残るほめ言葉は、きっと後者のほうが多いのではないでしょうか。

2学期も残り1か月となりました。子供たちは、授業のまとめの時期に入ります。そして、終業式には、通知票「あゆみ」を渡します。通知票には、各教科の成績を含め、運動会や音楽会などの行事、学級での取組など、文字どおり、子供たちの歩みが記されています。2学期の子供たちの活動に対する肯定的な励ましは、子供たちの充実感や安心感につながり、新たなやる気を引き出します。ぜひ、「私は~。」の視点で子供たちを認め、3学期へとつなげていただきたいと思います。

 

今年の漢字

昨年度、岡﨑前校長のもとで決定した中央小の令和6年の漢字は「優」。4月から子供たちの優しい行動をたくさん見てきました。

その一つが、お兄さんお姉さんとしての行動です。縦割り班活動でリーダーシップを発揮したり、困っている低学年の子を職員室や保健室に連れてきてくれたりしました。

 

「優」には、「優(すぐ)れる」の読みもあります。中央小の子供たちが優れていると感じることの一つに「あいさつ」があります。登校時の元気な「おはよう」や外部指導者への「お願いします」は、とても気持ちよく、よくお褒めの言葉をいただきます。

 

環境が人をつくるという言葉がありますが、その環境をつくっているのは人です。中央小の「優」をこれからも大切にし、継続していきたいと思います。

 

学習のピラミッド

 授業で行う「読み・書き・計算」の学習は、学びの基礎として大切です。そして、学んだことをより深く理解し、身につけるためには、実際に体験することが不可欠です。


アメリカの教育者エドガー・デールは、学んだことをどれくらい覚えているかという記憶の調査を行い、学習効果の高さを「学習のピラミッド」に表しています。ピラミッドの項目をみると、学習した内容の定着率は、「講義」や「読書」では10%以下です。しかし、「グループ討論」では50%、「自ら体験する」では定着率が70%以上となります。体験を通じた学びは、学習者の理解を深め、学んだ内容を長く記憶に残す効果をもたらします。

2学期も折り返しを迎えましたが、学校では様々な行事を実施しています。運動会や音楽会では、よりよい演技・発表にするために、子供たちは各学年・学級で話し合いを重ねています。また、2年生「まち探検」や3年生「消防署見学」では、実際にその場に行き、働いている人から直接話を聞くことで、子供たちは雰囲気なども肌で感じながら学んでいます。そして、5年生は、学校応援団の方々に支援いただき、1年を通じて「稲作」を行っています。田植えや稲刈りなどの体験は、社会科の授業で食料生産を学ぶときに、生産者の工夫や苦労について実感をともなって理解することができます。これらの体験は、ただ学ぶだけでは得られない「生きた学び」につながっています。

学習のピラミッドによると、最も効果的な学習方法は「他の人に教える」ことです。ぜひ、ご家庭での会話の中で、お子さんから学校で学んでいる内容について引き出してください。子供たちは大人へ教えることを通して、さらに理解を深めることでしょう。

 

室町文化体験(茶の湯)

6年生は、社会科で歴史を学んでいます。室町時代については、茶の湯や生け花など、現在、日本人だけでなく外国の人にも親しまれている文化が生まれたことを学習しました。

本校学区には、茶道をたしなまれている方が多くいらっしゃり、毎年、6年生が体験をさせていただいています。また、今年度は、6年生だけでなく、クラブ活動でも体験をさせていただきました。

子供たちは、体験を通して「思いやり」や「おもてなし」の心を学び、豊かな心を育んでいます。

 中央小学校の子供たちの学力

1学期に実施した埼玉県学力・学習状況調査(4~6年生)と全国学力・学習状況調査(6年生)の結果が返却されましたので、本校児童の学力等の状況についてお伝えします。(詳細は、PDF版10月号をご確認ください。)

埼玉県学力・学習状況調査において、「学力のレベル」は6年生国語以外、県平均を下回っています。しかしながら、「学力の伸び」は県平均と同等か上回っている教科が多いことから、本校児童はコツコツと学力を身に付けていることがわかります。また、質問調査から、どの学年もしっかりと挨拶することを意識していることがわかります。

夏休みには、教職員全体で調査結果の分析を行いました。全国学力・学習状況調査は調査問題が公開されていますので、教師自身が本校児童の正答率が低かった問題を中心に解いてみることで児童の思考の過程を想像し、児童がつまずきやすいポイントやその指導法について協議を行いました。

本校では、調査結果の数値データからわかること、毎日の授業中の様子からわかることをどちらも大切にして、児童の指導にあたってまいります。

読み聞かせボランティア

毎週水曜日、学校応援団の方々が読み聞かせを行ってくださっています。
児童が読書に親しむことができるように、各学年の実態に合った本を選んでくださるので、児童はこの時間をとても楽しみにしています。

文化庁の調査では、「月に一度も本を読まない」が6割を越え、読書離れが進んでいることが明らかになりました。

本校では、今年度、図書室の絵本棚を修繕し、児童が本を手に取りやすいようにしました。また、学校図書館システムの導入に向け、バーコード貼りや図書情報の登録を進めています。
引き続き、学校応援団の方々の支援をいただきながら、読書好きの児童を育成していきます。

2学期が始まりました。台風10号の影響で雨天の登校となりましたが、学校は子供たちの元気な声でいっぱいになりました。子供たちに声をかけると、夏休みの楽しい思い出をたくさん話してくれました。また、友達と笑顔でおしゃべりをしたり遊んだりしている様子を見ると、なんだかこちらも笑顔になりました。

パリオリンピック

さて、この夏休みは、パリオリンピックが開催されました。多くの方がテレビ等でご覧になられたことと思います。大会中、様々な種目で日本人選手の活躍が報じられました。
「金メダルに恋した14歳」スケートボード女子ストリートの吉沢恋選手は、中学3年生。本校にも、お兄さんお姉さんが中学3年生という児童もいると思います。年齢の近い選手が世界一になったのです。本校の児童も、自身の夢や目標に向かって努力を重ねてほしいと思います。

また、今回のオリンピックに出場した日本人選手は約400名。その中で、吉沢選手をはじめ、20種目25名の選手が金メダルを獲得しました。その他の選手は、どこかで敗れてしまい、悔しい思いがあるはずです。
スポーツクライミング女子ボルダー&リードの森秋彩選手は、4位。メダルに届きませんでした。身長154㎝で小柄の森選手は、ボルダーの最初の課題が高い位置に設定されたことで、何度ジャンプしても上手くつかむことができずに、残念ながら0点。SNS等では、「設定が不公平ではないか」という声も挙がっていました。
森選手は試合後、「メダルも取れなかったし、完登もできず、すごく悔しいが、悔しい思いを持ち帰ったほうが今後強くなる原動力になる。この順位でよかったと思う。もっと強くてかっこいいクライマーを目指したい。」と話したそうです。
オリンピック選手の「心のあり方」には、学ぶことがたくさんあります。

2学期は、運動会や音楽会など、大きな行事が続きます。日々の授業や行事への取り組みを通して、児童の豊かな心を育てていきたいと思います。

 

AED設置

正門東側に、屋外AEDが設置されました。市民の方から小・中学校全校に寄贈されたものです。

 

これまで保健室に常備されていましたが、夜間の学校開放等では、保護者や地域の皆様が使用しにくい状況がありました。校門の外側に新たに設置されましたので、万が一の際には迅速に使用することができます。

AEDは、流れてくる音声ガイドに沿うことで、誰でも扱うことができます。保護者や地域の皆様には、来校時に設置場所をご確認いただきたいと思います。そして、万が一の際には、ためらわずに使用してください。
(扉に鍵はかかっていませんので、開けるとブザーが鳴ります。また、盗難防止のため、GPS機能を搭載しています。)

楽しい夏休みを

明日から41日間の夏休みです。子供たちに「夏休みはどう過ごすの?」と聞いたところ、「おばあちゃんに会いに行く!」「プールに行く!」「バーベキューをする!」など、たくさんの楽しい予定の声が返ってきました。「水族館に行ってお魚を調べる!」「キャンプで昆虫をたくさん捕まえる!」という声もありました。

夏休みは、自分の興味のあることを調べたり、取り組んだりするよい機会です。学校では体験できないこと、長期の休みでなければ体験できないことを、たくさん経験してほしいと思います。

保護者の皆様には、毎朝、児童を送り出してくださりありがとうございました。8月30日(金)に、満面の笑顔の子供たちに会えるのを楽しみにしています。また、地域の皆様には、児童の見守りをはじめとする学校応援団活動等、学校を支えてくださりありがとうございました。よい夏休みをお過ごしください。

 

6年生の4人中3人が持っているもの

スマホや携帯を使い始めたのは何歳のときですか? SNSは?
小学校を卒業するまでに、4人中3人がスマホやキッズ携帯を持ちSNSを利用する時代、情報モラル教育の重要性を感じています。

NTTドコモ「モバイル社会研究所」の調査では、小学生のスマホやキッズ携帯の所持率は、小4児童で39%、小5は61%、小6は75%であり、また、10代のスマホ所持者の9割がLINEを、5割がTikTokを利用している ようです 。

小3以降の児童は、親よりも 仲間から認められたいという欲求が高まっていく発達段階と言われます。SNSの「いいね」や「相互フォロー」など、他者とのつながりを感じられやすい機能は、子供たちにとって非常に魅力的だと思います。しかしながら、親の知らないところで不特定多数の人物とつながる危険性や長時間使用し続けてしまう心配もあります。

お子様にスマホ等を持たせる時期や理由は、様々だと思います。お子様にスマホを持たせるときには、上手な使い方を肯定しながら、使い方が気になる前に、親子で使い方のルールについて話し合う機会を作っていただければと思います。その際は、ぜひ、お子様に自己決定させてください。例えば、この夏休み、スマホ等を使える時間と使わない時間を決めさせ、使用時間のメリハリをつけさせてみてはいかがでしょうか。

中央小のお母さん

本校の児童は、あいさつが自慢です。朝、校門に立っていると、元気に「おはようございます!」とあいさつしてくれます。なかには、「校長先生、おはようございます。」「○○先生、おはようございます。」と名前を呼びながらあいさつしてくれる 児童もいます。 こうして名前まで呼ばれて 気持ちのよいあいさつ をしてもらうと 、今日もなんだかよいことがありそうな気がして、朝からやる気がわいてきます。

そんな元気なあいさつができる反面、元気が有り余ってなのか分かりませんが、児童同士でトラブルになることもあります。時には、学校外でご迷惑をおかけすることもあります。

先日、保護者の方が、「 近くのコンビニで児童が迷惑をかけそうな様子を見かけたので声をかけました。」と話してくださいました。とてもありがたいことです。声をかけられた児童は「誰?」と聞いてきたそうですが、「中央小のお母さん」と答えると納得した様子で素直に話を聞き、公園に移動していったとのことです。そして、偶然にも児童の移動と保護者の方の帰り道が同じ方向で、児童の後を歩くかたちになってしまったところ、児童から「自分たちだけで大丈夫だから!」とのこと。本校の児童らしいです。

また、別の日には、家を出るのが遅れ、一人で登校していた児童に付き添ってくださった地域の方がいらっしゃいました。いつも見かける児童なので、心配だったからとおっしゃっていました。地域全体で子供たちを大切に育てようと考えてくださる中央小学校区の皆様の地域力を感じます。本当にありがとうございます。

環境が人をつくるといいますが、保護者・地域の皆様の温かいまなざしがあるからこそ、本校の児童は地域の大人を信頼し、子供らしく素直に伸び伸びといられるのだと思います。

今後も、保護者の皆様には「中央小のお父さん」「中央小のお母さん」、地域の皆様には「中央小のおじいちゃん」「中央小のおばあちゃん」になっていただき、地域で心配な児童を見かけたときには、 声をかけてくだされば 幸いです。

 

学校公開・児童引取訓練

6月1日(土)は、たくさんの保護者・地域の皆様にご来校いただき感謝申し上げます。アンケートでは、児童の学習態度・教員の指導について、肯定的な回答をいただきました。

また、児童引取訓練について、今年度は校舎内での引取を実施しました。 学校は災害時の避難所となっており、平成28年の熊本地震でも、耐震補強工事が完了している校舎では、校舎自体が倒壊した被害はないことから実施しました。今後も様々なことを想定し、保護者の皆様に確実に引き取っていただけるよう工夫改善をしてまいります。

ゆる鉄「せいや君構図」

 先日、鉄道写真家 中井 精也(なかい せいや)さんの話を聞く機会がありました。中井さんは、NHK「中井精也の絶景!てつたび」にも出演されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

 一般的に鉄道写真というと、駅や線路のそばから車両の正面や走行中の車両を画面いっぱいに撮影した写真を想像されると思います。中井さんは、鉄道の車両だけにこだわらず、鉄道にかかわるすべてのものを被写体として独自の視点で鉄道を撮影し、「1日1鉄!」や「ゆる鉄」など新しい鉄道写真のジャンルを生み出しました。写真からは、風景から感じる旅情やローカル線ののんびりとした空気感などが伝わってきます。(作品は、「中井精也さんのブログ」からご覧ください。)

 その原点の一つは、高校生のとき、東北地方の三陸鉄道開業を撮影しに行った際、開業を喜ぶ地元の人たちを見たことだそうです。鉄道は人を運ぶものであるということを再認識し、鉄道が主役から周りの風景にもスポットを当て、人を入れた構図を考えるようになり、さらに形として見えないものも被写体にできないかと考えるようになったそうです。普段と違った視点から見ようとするから見えてくるものがあるとおっしゃっていました。

 私はこの話を聞き、鉄道を児童に置きかえるとどうなるだろうと考えました。児童にかかわるすべてのものが被写体になる… 例えば、保護者や地域の方々、教職員などがそうなのかもしれません。児童だけにこだわらず、普段と違った視点で、児童と保護者、児童と地域の方々の構図を考えたとき、学校では見られない児童の一面について、家庭ではどうだろう? 地域では… と想像の幅が広がり、被写体である児童を深く理解するきっかけの一つになると感じました。

 学校では、授業づくりの視点として、「虫の目(個々の児童への指導)、鳥の目(単元や学級全体を見渡した指導)、魚の目(児童のつぶやきや発言のつながりなど、授業の流れをつかんだ指導)」という言葉を使うことがあります。

 6月1日は学校公開日です。公開日は、お子様だけでなく他学年の授業も参観できますので、教職員の視点なども想像しながら学校全体の様子をご覧いただくと、お子様の新たな一面を見つけることができるのかもしれません。ぜひ学校公開にいらっしゃいませんか。

 

学校ファーム

 学校だより6月号では、学校応援団「学校ファーム」を紹介します。

 本校には校舎南側に学級園があり、学年ごとに野菜などを育てています。子供たちだけで土を耕すことは難しいのですが、「学校ファーム」の皆さんが学級園の整備を手伝ってくださっています。

  写真は、3年生の里芋植えの様子です。総合的な学習の時間で、地元の特色のある野菜として里芋を育てることになった児童は、「学校ファーム」の皆さんの支援をいただき、マルチを敷くところから里芋植え体験をすることができました。

 他にも、「学校ファーム」の皆さんの支援で、1年生はサツマイモづくり、5年生は稲づくりなどを体験します。

気持ちセンサーと七つの子

 「校長先生、気持ちセンサーを使うといろいろな気持ちが見えるんだね。」3年生の児童が声をかけてくれました。

 始業式の日、子供たちに「みんな、心に気持ちセンサーを持っている。気持ちセンサーを使うと、今どんな気持ちか、その気持ちがどのくらいの大きさかを言葉にできる。この気持ちセンサーを大切にしよう。」という話をしたのです。

 その子は、授業の発表のとき、友達にドキドキするねと話しかけたところ、友達はワクワクすると答えたそうです。その言葉を聞いて、自分にも楽しみな気持ちが少しあることに気づき、大きな声で発表できたとのことです。

 「教えてくれてありがとう。大きなドキドキと小さなワクワクだったんだね。発表が終わったときはどうだった?」「ワクワクがいっぱいになった!」「よかったね。今度、ドキドキしている友達がいたら、気持ちセンサーを教えてあげると、その子も小さなワクワクに気づけるかもしれないね。」「うん。わかった。」とニコニコと去っていきました。

 本校児童の課題の一つに、自己肯定感が高くないということがあります。物事には、いろいろな見方があって、自分にとって前向きにとらえることができれば行動も変えられるのかもしれません。

 私がまだ学級担任だったころ、PTAの方と童謡「七つの子」について話をしたことがあります。「七つの子」は野口雨情の作詞した曲ですが、カラスは一度に7つも卵を産まない、カラスの寿命で7歳は大人… そんな話をしていました。

 「真っ黒なカラスの鳴き声がかわいいなんて、野口雨情は不思議な感性の持ち主ですよね。」と話したところ、「先生、それはちがいますよ。親からしたら子供はかわいいのです。そして、このカラスの子供も幸せ。大好きな親から4回も5回も「かわいい」と言われるのだから。先生もお子さんを寝かせるときは、この歌が一番。「かわいいね。いい子だよ。」と頭をなでてあげれば、お子さんは安心して眠ることができますよ。」とおっしゃられたことを覚えています。

 温かい言葉のシャワーを浴びて育った子供は、いろいろなことに前向きにチャレンジできると言われます。

 一方で、お子さんに温かい言葉をかけてあげたいと思っても、正直、仕事などで忙しく心に余裕がないときもあると思います。そんなときでも「おはよう」や「いってらっしゃい」のひと言にこめられた愛情は、カラスの鳴き声が「かわいい」と聞こえるように、お子さんに十分伝わると思うのですが、いかがでしょうか。

 

学校応援団連絡協議会

 

 4月30日(火)に学校応援団連絡協議会を開催しました。

 本校は、学校ファーム、スクールガードリーダー、見守り隊、福寿草、花壇班、読み聞かせなど、たくさんのグループから応援をいただいています。協議では、各グループの代表の方々、交通安全指導員さんと今年度の活動計画の確認や情報交換を行いました。

 本校の教育活動に潤いをもたらしてくださっていることを改めて認識いたしました。今後の学校だよりで、各グループの活動を紹介させていただきます。

ご入学、ご進級おめでとうございます

 桜の花が入学式・始業式を待っていたかのように満開を迎え、校庭に咲き誇っています。保護者、地域の皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお喜び申し上げます。

 この4月に、岡﨑 秋世 校長の後任として着任いたしました御菩薩池 好行(みぞろけ よしゆき)と申します。保護者、地域の皆様に愛され、色とりどりの花に囲まれた中央小学校に校長として着任することができ、大変光栄です。本校職員とともに、全力で教育活動を推進してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 本日は、42名の児童が入学し、全校312名で新年度がスタートいたしました。保護者の皆様をはじめ、ご来賓をお招きし、あたたかな雰囲気に包まれ、入学式を挙行することができました。

 また、入学式には、新6年生も参加しました。この日のために、準備登校で、校内の清掃や教室の飾りつけなど、新1年生を迎える準備をしてくれました。最上級生としての頼もしさを感じています。

 そして、本日は、その他の学年の子供たちにとっても、新しい仲間、新しい担任との出会いの日となりました。早く新たな環境に慣れ、多くの仲間と関わりながら充実した学校生活を過ごし、学びと成長を実感できることを願っています。
 そのためには、学ぶ喜びとできる嬉しさを体験的に身につけていくことのできる学校であること、保護者、地域の皆様との連携をとおして子供たちを見守り育てることのできる学校であることが求められます。私たち中央小学校の職員は、「中央小学校ってすばらしい!」と言っていただけるようなチーム中央小を目指してまいります。

 保護者、地域の皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。

 

校舎内外の花々

 

 スイセン、パンジー、チューリップ・・・

 たくさんのきれいな花々に迎えられ、児童は新年度のスタートをきることができました。学校応援団の皆様には、花壇の整備や校内の生け花等、児童の学習環境を潤いのあるものにしてくださり感謝申し上げます。

 保護者・地域の皆様、ご来校の際はぜひご覧ください。

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