中央小だより6月号

ゆる鉄「せいや君構図」

 先日、鉄道写真家 中井 精也(なかい せいや)さんの話を聞く機会がありました。中井さんは、NHK「中井精也の絶景!てつたび」にも出演されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

 一般的に鉄道写真というと、駅や線路のそばから車両の正面や走行中の車両を画面いっぱいに撮影した写真を想像されると思います。中井さんは、鉄道の車両だけにこだわらず、鉄道にかかわるすべてのものを被写体として独自の視点で鉄道を撮影し、「1日1鉄!」や「ゆる鉄」など新しい鉄道写真のジャンルを生み出しました。写真からは、風景から感じる旅情やローカル線ののんびりとした空気感などが伝わってきます。(作品は、「中井精也さんのブログ」からご覧ください。)

 その原点の一つは、高校生のとき、東北地方の三陸鉄道開業を撮影しに行った際、開業を喜ぶ地元の人たちを見たことだそうです。鉄道は人を運ぶものであるということを再認識し、鉄道が主役から周りの風景にもスポットを当て、人を入れた構図を考えるようになり、さらに形として見えないものも被写体にできないかと考えるようになったそうです。普段と違った視点から見ようとするから見えてくるものがあるとおっしゃっていました。

 私はこの話を聞き、鉄道を児童に置きかえるとどうなるだろうと考えました。児童にかかわるすべてのものが被写体になる… 例えば、保護者や地域の方々、教職員などがそうなのかもしれません。児童だけにこだわらず、普段と違った視点で、児童と保護者、児童と地域の方々の構図を考えたとき、学校では見られない児童の一面について、家庭ではどうだろう? 地域では… と想像の幅が広がり、被写体である児童を深く理解するきっかけの一つになると感じました。

 学校では、授業づくりの視点として、「虫の目(個々の児童への指導)、鳥の目(単元や学級全体を見渡した指導)、魚の目(児童のつぶやきや発言のつながりなど、授業の流れをつかんだ指導)」という言葉を使うことがあります。

 6月1日は学校公開日です。公開日は、お子様だけでなく他学年の授業も参観できますので、教職員の視点なども想像しながら学校全体の様子をご覧いただくと、お子様の新たな一面を見つけることができるのかもしれません。ぜひ学校公開にいらっしゃいませんか。

 

学校ファーム

 学校だより6月号では、学校応援団「学校ファーム」を紹介します。

 本校には校舎南側に学級園があり、学年ごとに野菜などを育てています。子供たちだけで土を耕すことは難しいのですが、「学校ファーム」の皆さんが学級園の整備を手伝ってくださっています。

  写真は、3年生の里芋植えの様子です。総合的な学習の時間で、地元の特色のある野菜として里芋を育てることになった児童は、「学校ファーム」の皆さんの支援をいただき、マルチを敷くところから里芋植え体験をすることができました。

 他にも、「学校ファーム」の皆さんの支援で、1年生はサツマイモづくり、5年生は稲づくりなどを体験します。