学校だより
中央小だより11月号
学習のピラミッド
授業で行う「読み・書き・計算」の学習は、学びの基礎として大切です。そして、学んだことをより深く理解し、身につけるためには、実際に体験することが不可欠です。
アメリカの教育者エドガー・デールは、学んだことをどれくらい覚えているかという記憶の調査を行い、学習効果の高さを「学習のピラミッド」に表しています。ピラミッドの項目をみると、学習した内容の定着率は、「講義」や「読書」では10%以下です。しかし、「グループ討論」では50%、「自ら体験する」では定着率が70%以上となります。体験を通じた学びは、学習者の理解を深め、学んだ内容を長く記憶に残す効果をもたらします。
2学期も折り返しを迎えましたが、学校では様々な行事を実施しています。運動会や音楽会では、よりよい演技・発表にするために、子供たちは各学年・学級で話し合いを重ねています。また、2年生「まち探検」や3年生「消防署見学」では、実際にその場に行き、働いている人から直接話を聞くことで、子供たちは雰囲気なども肌で感じながら学んでいます。そして、5年生は、学校応援団の方々に支援いただき、1年を通じて「稲作」を行っています。田植えや稲刈りなどの体験は、社会科の授業で食料生産を学ぶときに、生産者の工夫や苦労について実感をともなって理解することができます。これらの体験は、ただ学ぶだけでは得られない「生きた学び」につながっています。
学習のピラミッドによると、最も効果的な学習方法は「他の人に教える」ことです。ぜひ、ご家庭での会話の中で、お子さんから学校で学んでいる内容について引き出してください。子供たちは大人へ教えることを通して、さらに理解を深めることでしょう。
室町文化体験(茶の湯)
6年生は、社会科で歴史を学んでいます。室町時代については、茶の湯や生け花など、現在、日本人だけでなく外国の人にも親しまれている文化が生まれたことを学習しました。
本校学区には、茶道をたしなまれている方が多くいらっしゃり、毎年、6年生が体験をさせていただいています。また、今年度は、6年生だけでなく、クラブ活動でも体験をさせていただきました。
子供たちは、体験を通して「思いやり」や「おもてなし」の心を学び、豊かな心を育んでいます。
中央小だより10月号
中央小学校の子供たちの学力
1学期に実施した埼玉県学力・学習状況調査(4~6年生)と全国学力・学習状況調査(6年生)の結果が返却されましたので、本校児童の学力等の状況についてお伝えします。(詳細は、PDF版10月号をご確認ください。)
埼玉県学力・学習状況調査において、「学力のレベル」は6年生国語以外、県平均を下回っています。しかしながら、「学力の伸び」は県平均と同等か上回っている教科が多いことから、本校児童はコツコツと学力を身に付けていることがわかります。また、質問調査から、どの学年もしっかりと挨拶することを意識していることがわかります。
夏休みには、教職員全体で調査結果の分析を行いました。全国学力・学習状況調査は調査問題が公開されていますので、教師自身が本校児童の正答率が低かった問題を中心に解いてみることで児童の思考の過程を想像し、児童がつまずきやすいポイントやその指導法について協議を行いました。
本校では、調査結果の数値データからわかること、毎日の授業中の様子からわかることをどちらも大切にして、児童の指導にあたってまいります。
読み聞かせボランティア
毎週水曜日、学校応援団の方々が読み聞かせを行ってくださっています。
児童が読書に親しむことができるように、各学年の実態に合った本を選んでくださるので、児童はこの時間をとても楽しみにしています。
文化庁の調査では、「月に一度も本を読まない」が6割を越え、読書離れが進んでいることが明らかになりました。
本校では、今年度、図書室の絵本棚を修繕し、児童が本を手に取りやすいようにしました。また、学校図書館システムの導入に向け、バーコード貼りや図書情報の登録を進めています。
引き続き、学校応援団の方々の支援をいただきながら、読書好きの児童を育成していきます。
中央小だより8・9月号
2学期が始まりました。台風10号の影響で雨天の登校となりましたが、学校は子供たちの元気な声でいっぱいになりました。子供たちに声をかけると、夏休みの楽しい思い出をたくさん話してくれました。また、友達と笑顔でおしゃべりをしたり遊んだりしている様子を見ると、なんだかこちらも笑顔になりました。
パリオリンピック
さて、この夏休みは、パリオリンピックが開催されました。多くの方がテレビ等でご覧になられたことと思います。大会中、様々な種目で日本人選手の活躍が報じられました。
「金メダルに恋した14歳」スケートボード女子ストリートの吉沢恋選手は、中学3年生。本校にも、お兄さんお姉さんが中学3年生という児童もいると思います。年齢の近い選手が世界一になったのです。本校の児童も、自身の夢や目標に向かって努力を重ねてほしいと思います。
また、今回のオリンピックに出場した日本人選手は約400名。その中で、吉沢選手をはじめ、20種目25名の選手が金メダルを獲得しました。その他の選手は、どこかで敗れてしまい、悔しい思いがあるはずです。
スポーツクライミング女子ボルダー&リードの森秋彩選手は、4位。メダルに届きませんでした。身長154㎝で小柄の森選手は、ボルダーの最初の課題が高い位置に設定されたことで、何度ジャンプしても上手くつかむことができずに、残念ながら0点。SNS等では、「設定が不公平ではないか」という声も挙がっていました。
森選手は試合後、「メダルも取れなかったし、完登もできず、すごく悔しいが、悔しい思いを持ち帰ったほうが今後強くなる原動力になる。この順位でよかったと思う。もっと強くてかっこいいクライマーを目指したい。」と話したそうです。
オリンピック選手の「心のあり方」には、学ぶことがたくさんあります。
2学期は、運動会や音楽会など、大きな行事が続きます。日々の授業や行事への取り組みを通して、児童の豊かな心を育てていきたいと思います。
AED設置
正門東側に、屋外AEDが設置されました。市民の方から小・中学校全校に寄贈されたものです。
これまで保健室に常備されていましたが、夜間の学校開放等では、保護者や地域の皆様が使用しにくい状況がありました。校門の外側に新たに設置されましたので、万が一の際には迅速に使用することができます。
AEDは、流れてくる音声ガイドに沿うことで、誰でも扱うことができます。保護者や地域の皆様には、来校時に設置場所をご確認いただきたいと思います。そして、万が一の際には、ためらわずに使用してください。
(扉に鍵はかかっていませんので、開けるとブザーが鳴ります。また、盗難防止のため、GPS機能を搭載しています。)
中央小だより夏休み号
楽しい夏休みを
明日から41日間の夏休みです。子供たちに「夏休みはどう過ごすの?」と聞いたところ、「おばあちゃんに会いに行く!」「プールに行く!」「バーベキューをする!」など、たくさんの楽しい予定の声が返ってきました。「水族館に行ってお魚を調べる!」「キャンプで昆虫をたくさん捕まえる!」という声もありました。
夏休みは、自分の興味のあることを調べたり、取り組んだりするよい機会です。学校では体験できないこと、長期の休みでなければ体験できないことを、たくさん経験してほしいと思います。
保護者の皆様には、毎朝、児童を送り出してくださりありがとうございました。8月30日(金)に、満面の笑顔の子供たちに会えるのを楽しみにしています。また、地域の皆様には、児童の見守りをはじめとする学校応援団活動等、学校を支えてくださりありがとうございました。よい夏休みをお過ごしください。
6年生の4人中3人が持っているもの
スマホや携帯を使い始めたのは何歳のときですか? SNSは?
小学校を卒業するまでに、4人中3人がスマホやキッズ携帯を持ちSNSを利用する時代、情報モラル教育の重要性を感じています。
NTTドコモ「モバイル社会研究所」の調査では、小学生のスマホやキッズ携帯の所持率は、小4児童で39%、小5は61%、小6は75%であり、また、10代のスマホ所持者の9割がLINEを、5割がTikTokを利用している ようです 。
小3以降の児童は、親よりも 仲間から認められたいという欲求が高まっていく発達段階と言われます。SNSの「いいね」や「相互フォロー」など、他者とのつながりを感じられやすい機能は、子供たちにとって非常に魅力的だと思います。しかしながら、親の知らないところで不特定多数の人物とつながる危険性や長時間使用し続けてしまう心配もあります。
お子様にスマホ等を持たせる時期や理由は、様々だと思います。お子様にスマホを持たせるときには、上手な使い方を肯定しながら、使い方が気になる前に、親子で使い方のルールについて話し合う機会を作っていただければと思います。その際は、ぜひ、お子様に自己決定させてください。例えば、この夏休み、スマホ等を使える時間と使わない時間を決めさせ、使用時間のメリハリをつけさせてみてはいかがでしょうか。
中央小だより7月号
中央小のお母さん
本校の児童は、あいさつが自慢です。朝、校門に立っていると、元気に「おはようございます!」とあいさつしてくれます。なかには、「校長先生、おはようございます。」「○○先生、おはようございます。」と名前を呼びながらあいさつしてくれる 児童もいます。 こうして名前まで呼ばれて 気持ちのよいあいさつ をしてもらうと 、今日もなんだかよいことがありそうな気がして、朝からやる気がわいてきます。
そんな元気なあいさつができる反面、元気が有り余ってなのか分かりませんが、児童同士でトラブルになることもあります。時には、学校外でご迷惑をおかけすることもあります。
先日、保護者の方が、「 近くのコンビニで児童が迷惑をかけそうな様子を見かけたので声をかけました。」と話してくださいました。とてもありがたいことです。声をかけられた児童は「誰?」と聞いてきたそうですが、「中央小のお母さん」と答えると納得した様子で素直に話を聞き、公園に移動していったとのことです。そして、偶然にも児童の移動と保護者の方の帰り道が同じ方向で、児童の後を歩くかたちになってしまったところ、児童から「自分たちだけで大丈夫だから!」とのこと。本校の児童らしいです。
また、別の日には、家を出るのが遅れ、一人で登校していた児童に付き添ってくださった地域の方がいらっしゃいました。いつも見かける児童なので、心配だったからとおっしゃっていました。地域全体で子供たちを大切に育てようと考えてくださる中央小学校区の皆様の地域力を感じます。本当にありがとうございます。
環境が人をつくるといいますが、保護者・地域の皆様の温かいまなざしがあるからこそ、本校の児童は地域の大人を信頼し、子供らしく素直に伸び伸びといられるのだと思います。
今後も、保護者の皆様には「中央小のお父さん」「中央小のお母さん」、地域の皆様には「中央小のおじいちゃん」「中央小のおばあちゃん」になっていただき、地域で心配な児童を見かけたときには、 声をかけてくだされば 幸いです。
学校公開・児童引取訓練
6月1日(土)は、たくさんの保護者・地域の皆様にご来校いただき感謝申し上げます。アンケートでは、児童の学習態度・教員の指導について、肯定的な回答をいただきました。
また、児童引取訓練について、今年度は校舎内での引取を実施しました。 学校は災害時の避難所となっており、平成28年の熊本地震でも、耐震補強工事が完了している校舎では、校舎自体が倒壊した被害はないことから実施しました。今後も様々なことを想定し、保護者の皆様に確実に引き取っていただけるよう工夫改善をしてまいります。